医師の相談室
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いやいや期の正体とは?
2019-12-11
イヤイヤ期はなぜ起こるのか?
“イヤイヤ期は、子どもの発達過程で必ず通る時期”
それはわかっているけれど、日々育児をする保護者の方からしてみれば、
「なんで言うことを聞いてくれないの?」
「うちの子はわがままなの?」
「イライラして、子どもを怒鳴ってしまうのが辛い」
そんな風に思ってしまうこともあると思います。
イヤイヤ期の正体って、一体なんなのでしょうか?
キーワードは「前頭前野」でした。
前頭前野とは、大脳の前方に位置する前頭葉の大部分を占める部分です。
前頭前野は、「考える」「記憶する」「感情や行動を抑制する」「判断する」など、
人間が人間らしくあるために最も必要なことを司っています。
前頭前野は、発達がゆっくりであることが特徴で、乳児期-6歳までは緩やかに、
そして8-15歳の時に急速に増大するといわれています。
この前頭前野がまだ未発達の頃は、「感情や行動を抑制する」力がまだ十分に育っていないため、
この前頭前野がまだ未発達の頃は、「感情や行動を抑制する」力がまだ十分に育っていないため、
自分の欲求を適切に抑えることができません。これがイヤイヤ期の正体のようです。
つまりイヤイヤ期は、
子どもの「わがままな個性」ではなく「我慢する力が育っている途中」
ということなんです。この時期は、
子どもを「無理に我慢させる」のではなく「我慢する力の育ちを支える」ことが大切なようです。
前頭前野の発達を支えるためには、
「小さい子供でもわかりやすいルールを作る」「なぜ我慢するのか理由を説明し、納得してもらう」
ことが重要です。
動画内では、今回のお話の参考にした本を紹介しています。
「最新科学でハッピー子育て」 NHK出版
日々の育児に科学的な視点を入れてあげることで、保護者の方々の心持ちが楽になることもあると思います。
日々の育児に科学的な視点を入れてあげることで、保護者の方々の心持ちが楽になることもあると思います。
お子さんと保護者の方々の幸せな家族時間のために、少しでも役に立てていただけたら嬉しいです。
参考文献・サイト
・「最新科学でハッピー子育て」 NHK出版
・「社会脳の成長と発達」 相原正男
・「乳幼児期における抑制機能の発達とその神経基盤」 森口祐介
・Active Brain Club https://www.active-brain-club.com
「脳のはなし→人間らしく生きるためには“前頭前野”が大事」